補聴器の値段の平均は?相場や安く買う方法を解説

補聴器の値段

こんにちは。運営者のあきらです。

最近、お店で常連のお客様とお話ししていると、ご高齢のご家族の「耳の聞こえ」について相談を受けることが本当に増えてきました。「補聴器の値段の平均ってどのくらい?」「補聴器の価格表みたいなものはあるの?」と聞かれることが多いんですよね。確かに、眼鏡市場などの専門店に行くと、見た目は同じような小さな機械なのに、数万円のものから片耳50万円以上するものまで種類がたくさんあって、補聴器は高いから買えないと悩んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。実は、補聴器の値段が安いものから高額なものまで幅広いのには明確な理由があり、その補聴器の値段の差を知ることは、失敗しないお買い物のためにとても大切です。また、補聴器が高くて補助金が使えるのか、主流となっている耳掛け補聴器の値段はいくらくらいなのか、といった疑問も尽きません。高齢者向けの補聴器の値段や、パナソニックなどの有名メーカーによる補聴器の種類と値段の違い、さらには補聴器の値段に保険が適用されるのかどうかも、家計を預かる身としては気になるところですよね。今回は、私が独自に調べた補聴器の値段の相場や、少しでも負担を減らすための情報を、皆さんにシェアしたいと思います。

  • 補聴器の市場価格の平均値とタイプ別の相場
  • 価格差が生まれる機能的な理由と集音器との違い
  • 購入負担を減らすための医療費控除や補助金制度
  • 安すぎる製品に潜むリスクと選び方のポイント

補聴器の値段の平均と市場の実態

補聴器といっても、その形や搭載されているコンピューターの性能によって値段は本当にピンキリです。「平均」と言われても、お小遣いで買えるような数万円のものから、片耳で中古の軽自動車が買えそうなものまであるので、まずは市場の全体像を把握していきましょう。

補聴器の平均価格と値段の相場

まず結論から言うと、医師の診断に基づき聴力を補正する「管理医療機器」として認定されている補聴器の場合、片耳あたりの相場は15万円から30万円程度が最も多くの人が購入しているボリュームゾーンだと言われています。

日本補聴器工業会が行っている大規模な調査(JapanTrak 2022)のデータなどを見ても、多くの方が購入されているのはこの価格帯のようです。もちろん、もっと手頃な10万円以下のエントリーモデルもあれば、最新のAI技術を搭載し、騒音下でも言葉をくっきり浮かび上がらせる50万円を超えるハイエンドモデルもあります。初めて購入される方は「えっ、片耳でその値段?」と驚かれることが多いのですが、これは単なる機械代だけでなく、購入後の長期間にわたる「調整(フィッティング)技術料」が含まれていることが一般的だからなんです。

ここがポイント 補聴器は「両耳」でつけると、脳が音の方向感を認識しやすくなり効果が高いと言われますが、その場合は単純に倍の価格になります。予算を組む際は、表示価格が「片耳価格」なのか「両耳価格」なのかをしっかり確認しましょう。

補聴器の種類と値段の価格表

補聴器には大きく分けて3つの形があります。それぞれの特徴と、ざっくりとした価格イメージを表にまとめてみました。自分のライフスタイルに合うのはどれか、想像しながら見てみてください。

タイプ価格の目安(片耳)特徴とメリット・デメリット
箱型(ポケット型)3万円 〜 10万円ラジオのような本体をポケットに入れ、コードでイヤホンをつなぐタイプです。 本体が大きいので操作ボタンが見やすく、比較的安価なのがメリットですが、コードが服に擦れる音が気になったり、邪魔になったりすることも。
耳掛け型(BTE/RIC)8万円 〜 60万円耳の後ろに本体をちょこんと乗せるタイプです。 現在最も普及しており、防水機能や充電式など機能のバリエーションが豊富。RIC型というチューブが細いタイプは目立ちにくく人気です。
耳あな型(ITE/CIC)10万円 〜 60万円耳の穴の中にすっぽり収まるタイプです。 一人ひとりの耳の形に合わせてオーダーメイドで作ることが多く、マスクやメガネの邪魔にならないのが最大の特徴。ただし、こもる感じがすることも。

こうして見ると、形によってスタートの価格が少し違いますね。特に耳あな型は、耳の型(インプレッション)を採ってシェルを作成するオーダーメイドになることが多いので、技術料の分だけ少し価格が高くなる傾向があります。

耳掛け補聴器の値段の特徴

街中で一番よく見かけるのが「耳掛け型」ではないでしょうか。このタイプは、昔の肌色の大きな補聴器とは違い、最近ではスタイリッシュなデザインや、髪の色に合わせたカラーバリエーションも豊富です。特に「RIC(リック)型」と呼ばれる、レシーバー(音が出る部分)を耳の穴の中に入れるタイプは、本体が非常に小さく、着けていても気づかれないほどです。

価格の幅も一番広く、「家の中での会話ができればいいから、必要最低限の機能で安くしたい」という方から、「レストランや会議室など、騒がしい場所でも快適に会話したい」というハイスペック志向の方まで、予算に合わせて選びやすいのが特徴です。また、最近の主流となっている「充電式」のモデルもこの耳掛け型に多く、電池交換の手間がないため、高齢の方にも選ばれています。

補聴器の値段の差が決まる要因

「見た目は同じようなプラスチックの塊なのに、なんで10万円と50万円の差があるの?」と不思議に思いますよね。実は、補聴器の値段の差は、外見ではなく、中に入っている極小のチップ、つまり「コンピューターの処理能力の差」で決まります。

値段が変わる主な機能の違い

  • チャンネル数: 音をどれだけ細かく分割して調整できるか。数が多いほど、より自然で滑らかな音質になります(デジカメの画素数のようなイメージです)。
  • 雑音抑制機能: カフェの食器の音や、駅のホームの騒音、風切り音など、不快な雑音だけを瞬時に抑えて、人の話し声を浮き立たせる能力です。高価格帯ほどこの処理が強力かつ自然です。
  • 指向性: 前の人、横の人など、聞きたい方向の音にマイクをフォーカスさせる機能。高級機は360度自動で音を追尾します。
  • ワイヤレス機能: Bluetoothでスマホと直接繋がり、電話の声を補聴器から直接聞いたり、テレビの音を飛ばしたりできる機能です。

高額な補聴器ほど、1秒間に数万回もの速さで周囲の環境を自動分析して、「今は静かな部屋だからリラックスモード」「今は騒がしい居酒屋だから声を強調するモード」といった具合に、ユーザーが何も操作しなくても、瞬時に音を最適化してくれるAIのような機能が搭載されています。これにより、脳への負担が減り、長時間つけていても疲れにくいというメリットがあります。

パナソニックの補聴器の値段

日本の家電メーカーとして私たちに馴染み深いパナソニックも、実は高性能な補聴器を長年開発・販売しています。パナソニックの補聴器は、テレビや音響機器で培った技術が活かされているのが特徴です。

例えば、最新のカタログを見てみると、フラッグシップモデルである「R5シリーズ」などは、置くだけで充電できる使いやすさや、デザインの良さが光りますが、希望小売価格は片耳で60万円を超えるモデルも存在します。「えっ、そんなにするの!?」と驚かれるかもしれませんが、これはテレビやスマホとワイヤレスでつながる機能や、強力なボイスフォーカス機能がついたトップグレードの価格です。もちろん、機能を絞った「G4シリーズ」などのスタンダードなモデルであれば、片耳10万円台〜20万円台からラインナップされていますので、必要な機能を見極めることが大切ですね。

眼鏡市場の補聴器の値段

私の友人もよく利用している「眼鏡市場」さんでも、補聴器を積極的に取り扱っていますよね。眼鏡市場の大きな特徴は、シグニアやGNリサウンドといった世界的な有名メーカーの補聴器を取り扱いつつ、わかりやすい価格設定のプランを用意していることです。

例えば、充電式の耳掛け型で片耳10万円前後から購入できるモデルがあったり、定額制のプランがあったりと、初めての方でも入りやすい工夫がされています。全国に店舗があり、眼鏡の調整のついでに補聴器の相談やクリーニングができるのも大きなメリットです。専門の「認定補聴器技能者」さんが巡回している店舗も多いので、「まずは相談だけしてみたい」という場合でも、敷居が低くて行きやすいのが魅力ですね。

補聴器の値段が安い製品のリスク

ネット通販や新聞広告などで「補聴器」と検索すると、1,980円や3,980円といった破格の商品が出てくることがあります。ここで一つ、絶対に気をつけてほしいことがあります。それは「集音器」と「補聴器」は似て非なる別物だということです。

集音器のリスクに注意 数千円で売られている「集音器」は、医療機器ではありません。単にマイクで拾った音を一律に大きくするだけの増幅器が多く、食器が当たる音などの突発的な大きな音がした時に、制御できずにそのまま大音量で耳に入ってしまい、耳を痛めてしまうリスクがあります。また、個人の聴力(低い音が聞こえにくいのか、高い音が聞こえにくいのか)に合わせた調整(フィッティング)ができないため、「音はうるさいくらい大きいのに、言葉の内容がはっきりしない」という結果になりがちです。

「安物買いの銭失い」になるだけでなく、大切な残存聴力を傷つけてしまう可能性もあるので、パッケージに「医療機器認証番号」や「管理医療機器」という記載があるかどうかを必ず確認してくださいね。

補聴器の値段の平均と負担軽減策

ここまで読んで、「機能が大事なのはわかったけど、やっぱり補聴器は高いなあ…」とため息をついている方もいるかもしれません。でも、諦めないでください。公的な制度や税制優遇をうまく活用することで、少しでも金銭的な負担を減らすことができるんです。

補聴器の値段が高額な理由

そもそも、なぜこんなに高いのでしょうか。それは、補聴器がただのスピーカーではなく、薬機法で定められた高度な管理医療機器だからです。

指先に乗るほどの小さなボディの中に、高性能なマイク、アンプ、スピーカー、そしてAI処理を行うチップが詰め込まれており、その開発には世界中で莫大な研究開発費が投じられています。また、補聴器の価格には、製品そのものの原価だけでなく、購入後の数年間にわたる「調整(フィッティング)」や「点検・掃除」といった専門家による人件費・技術料があらかじめ含まれていることが一般的です。補聴器は「買って終わり」ではなく、使いながら何度も調整を重ねていく二人三脚のツールだからこそ、この価格設定になっているのです。

補聴器が高くて買えない時の対応

もし「高すぎて一括では無理!」という場合は、多くの販売店でショッピングローンや分割払いが用意されています。月々数千円からの支払いで、高機能な補聴器を使い始めることも可能です。

また、いきなり購入するのが不安な場合は、まずは「お試しレンタル制度」を利用して、「本当に自分の生活に必要か」「価格に見合う効果があるか」を自宅や職場でじっくり試してみることを強くおすすめします。お店によっては、1週間から2週間程度、無料または数千円といった安価な手数料で貸し出しをしてくれますよ。実際の生活環境で使ってみないと、本当の価値はわかりませんからね。

補聴器が高い場合に使える補助金

あまり知られていないのですが、お住まいの自治体によっては、独自に補聴器の購入費用の一部を助成してくれる制度を設けているところが増えています。

例えば、東京都の千代田区や港区、板橋区、愛知県の一部の市などでは、65歳以上で、耳鼻科医が必要と認めた場合に、2万円〜高いところでは上限13万円を超える補助が出るケースもあります。これは非常に大きいです。

ただし、これは国の制度ではなく自治体の事業なので、「誰でももらえる」わけではありません。「住民税非課税世帯であること」や「所得制限」、「身体障害者手帳を持っていないこと(手帳がある場合は別の制度になります)」など、条件が細かく決まっています。購入してしまった後では申請できないケースがほとんどですので、購入する前に、必ず役所の「高齢者福祉課」や「障害福祉課」などで、自分の住む町に制度があるか確認してみてくださいね。

高齢者の補聴器の値段と支援

65歳以上の高齢者の場合、難聴を放置することが認知症のリスクを高めるという研究データもあるため、行政も支援に力を入れ始めています。

もし、聴力がかなり低下していて(例えば両耳の聴力レベルが70デシベル以上など)、身体障害者手帳の交付対象となる高度・重度難聴の場合は、「障害者総合支援法」という法律に基づいて、原則1割負担で補聴器を購入できる「補装具費支給制度」が利用できます。この制度を使えば、数万円の自己負担で数十万円クラスの補聴器(重度難聴用など)が支給されることになります。これは非常に大きな支援ですので、「最近、耳元で大声で話してもらわないと聞こえない」というレベルであれば、まずは耳鼻咽喉科の先生に「身体障害者の認定に該当するかどうか」を相談してみるのが一番の近道です。

補聴器の値段に保険は適用外か

残念ながら、眼鏡やコンタクトレンズと同じように、一般的な健康保険(窓口での3割負担など)は、補聴器の購入には適用されません。基本的には全額自己負担となります。

しかし、ここで諦めるのはまだ早いです!条件を満たせば、確定申告をすることで「医療費控除」の対象になり、税金が戻ってくる可能性があるんです。

平成30年度から、「補聴器適合に関する診療情報提供書」という書類を活用した仕組みが明確化されました。流れは以下の通りです。

医療費控除を受けるための正しい手順

  1. まず、「補聴器相談医」という資格を持つ耳鼻科医を受診し、聞こえの検査を受けます。
  2. 医師から「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」という特定の書類を書いてもらいます。 (※これが最も重要です!購入後に書いてもらうことはできません)
  3. その書類を持って補聴器販売店に行き、試聴・調整を経て補聴器を購入し、領収書をもらいます。
  4. 翌年の確定申告で、書類の写しと領収書を提出して申請します。

この手順を踏むことで、補聴器の購入費用が「治療のために必要な医療費」とみなされ、所得税が還付されたり、翌年の住民税が安くなったりします。詳細な要件については、国税庁のWebサイトなども参考にしてください。 (出典:国税庁『医療費控除の対象となる医療費』

「医師の書類」が購入前に必要という点が最大のポイントですので、順番を間違えないように気をつけてくださいね。

まとめ:補聴器の値段と平均

今回は、補聴器の値段の平均や、賢く購入するための市場の実態についてお話ししました。

しっかりとした補聴器の平均価格は片耳15万〜30万円ほどと、決して安い買い物ではありません。しかし、補聴器は単なる集音マイクではなく、毎日使い、家族や友人とのコミュニケーションを繋ぎ止める大切な「体の一部」となるものです。値段の安さだけで決めるのではなく、「自分のこれからの生活をどう豊かにしたいか」「どんな場面で会話を楽しみたいか」という視点で選ぶことが、結果として満足度の高い買い物になるかなと思います。

まずは、お近くの耳鼻科の先生や、認定補聴器技能者さんがいる専門店で相談して、無料の試聴から始めてみてください。この記事が、皆さんの「聞こえ」の悩みを解決する第一歩になれば、私もとても嬉しいです。

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